景気政策入門講座−5 “ミクロ“と“マクロ“ 部分は全体になると?
前回投稿で、“物の市場“と“お金の市場“の関係について述べましたが、今回は経済社会“全体“を見るのに重要な問題について投稿したいと思います。
■ミクロ・マクロによる経済の見方■
それは何かと言いますと、経済の“全体“を見る場合の“視点“が必要であると言う事です。
“ミクロ“(ミクロ経済)とか“マクロ“(マクロ経済)と言う言葉は聞いた事が有るかもしれませんが、
この経済社会を見る視点として二つの角度が有ると言う事です。
①“ミクロ“とは
ミクロとは経済社会の構成部分である一人一人、又会社でしたら、その一つ一つを見て行くと言う事です。
例えば個人個人で見るなら、一人一人にとって将来に備えて貯蓄すると言う事は“美徳“であると言えるでしょう。その行動原理を追求するのが“ミクロ経済“の立場です。
会社でしたらどうしたら“最大の利潤“が揚がるかと言うような事です。
②“マクロ“とは
マクロとはその経済社会“全体“がどうしたら旨く行くかと言う事を考える立場の経済学です。
これが何故重要かと言うと上記で挙げた例で一人一人にとって将来に備えて貯蓄する事はいい事であると言いましたが、これを“マクロ的“に全体として捉えると一人一人の“貯蓄“の増加は社会全体になると“社会全体“の購買−需要が減ると言う事態になる訳です。これはある意味“販売不振“を招きます。
こういう現象を経済用語で“合成の誤謬“(ごうせいのごびゅう)と言います。
この観点は非常に多くの経済現象について起きる事が多く“景気“問題を考える一つの大きなポイントになります。
尚、この例で増えた貯蓄はどうなるのかと言う疑問もあるかと思いますがそれは現在の問題に直接関連しないので別の機会に述べたいと思います。
以下次回