その6  “資本主義と自由“ ミルトン・フリードマン

  今回の投稿テーマは表記のフリードマンの主著の一つとされる“資本主義と自由“です。実はこの本はインターネット経由で手に入れました。古書店(街)は、文化的意義に於いても存在価値が高いわけでありますが、書名等解っている物についてはインターネット経由の方が早い場合があります。先日投稿したサミュエルソンの“経済学13版“もインターネット経由で手に入れましたが、今回の“資本主義と自由“についても先般、投稿しましたように、ある意味、サミュエルソンの“論敵“?で有ったわけで、

 投稿者からは“マネタリスト“と言われる論者の“景気政策“は何であるかと言う点で興味が持たれると言う事です。




 
 投稿者は“政治家“では無いので書物の“政治的解析“には殆ど興味は有りませんが、果たして“経済理論書“としてどのような効用があるかという観点から見るわけですが、全般的に“各種福祉“の効用に疑問を出している事、又“免許制度“に対する疑問等が出されているように見受けられます。又、政府支出の効果への疑問等を出しているようですが、他方で表題のように“自由の効用“を述べているわけです。



 これを読んでまず疑問に思った事は

 ①“景気政策“−市場型経済の持つ大きな特徴である“景気“にたいしてどのような“政策“が可能であるのかが見あたらないのでは?と言う事です。

そして、

 ②“福祉政策“一般に対する疑問は多く出されている“ようですが“
(未読ですので)果たして経済学、経済政策の大きな目標の一つである“国民福祉“についてどうするのかの対案が見当たらないようであると言う事です。

 


 つまり其の場合の“経済政策の目標“がなんであるのか?が良くわからないという事です。(自由か不自由かと言うのは“政治的テーマ“であっても“経済理論“と何の関係が有るのかは解りずらい所です。)





 

 

 つまりは“経済理論書“としてどれだけの価値が有るのか良く解らないという事が率直な所であります。他の解説によればフリードマンの主著と言う事では有りますが又、率直に今現存していたら現在の経済的困難に対しどの様な政策が“具体的に“出されるのかが良く解らない と言うのが現段階での感想であります。










 自分の本箱の中に、A Monetary History of The United States が有るのを革めて“発見“しましたのでそちらを“読まないと“ダメか?と言うのが現在の感想であります。





追記:“福祉政策の対案“と述べましたが、サイト上で見た所、“負の所得税“と言う提案が為されているようですが、これについては若干の疑問が有ります。それは何かと言うと、


① 所得の足りない人に略、自動的に給付されるようですが、日本の生活保護認定の厳しさは皆さんご存知の事と思いますが、これを自動的に認定するとするなら、保護には現在、収入だけでなく、“資産認定“や”扶養義務の調査等”も行われていますがそれを不要と言うのでしょうか?もしそうだとすれば、収入は少ないが資産は沢山あると言う人等にも給付することになりますが?


最低賃金もなくすと言う事で、其の分をカバー出来ると言う事のようですが、派遣を見ても解るように賃金は極めて“弾力的“であり、幾らでも下がると思われますが、それを給付で賄うと言う事なら、それは企業が払うべきコストを税金で賄う事になるのではないでしょうか?


③最近は直間比率是正と言う事がよく言われますが、(昭和の後半から現在まで、70から60位になっており)、これは所得税そのものが減っているわけであり、結果的に“福祉の枠“自体が減っている事になると思われますが?


フリードマン自体、均一税率を旨としているようですが、これを“累進税“である所得税に置き換えるなら、すぐ分かるように全体の消費性向は低下する事になり、それは現在のような不況に悪影響を与えると思われますがこれはどう考えればよいのでしょうか?




以上考えただけで疑問が多いと思われますが果たしてそれにどう考えればよいのか、回答できる方がいたらコメントをお願いしたく思います。
2008.2.2




















以下次回