景気政策入門講座−4 “物 市場“と“お金 市場“

 前回投稿で“需要 供給“は実際は繋がっていると言う事を説明いたしましたが、今回は一回目でいきなり、[実物]、[金融]との区分を示しましたが、それはこの経済の“市場“が基本的には“実物財“と“お金−金融“の二つの市場から成り立っている事を示した物です。

(簡単の為、政府や中央銀行(日銀)は考慮の外におきます。)


■“物−実物“市場 と“お金−金融“市場“は繋がっている■


 これは常識でも解りますが物の市場とお金の市場は繋がっていると言う事です。

 まず経済の基本を考える時、基本はまず我々の日常の生活物資−物を生産しているのがこの経済社会です。そこに於いてまず

 お金がありそこから投資財−生産材料、設備を買い、働く人を雇い、そして物を生産し、販売し又元のお金に戻ると言う事を繰り返すのが日常の“生産経済活動“です。


 そこに於いてまず物を売り買いするわけですから“物の市場“が必要になるわけです。その土台の元にこんどは通常のある程度以上の企業でしたら



▼金融市場に入ってゆくお金▼


①設備投資等する為の積立をします。(会計用語的には概ね内部留保と考えてよいと思います)

②日常の“運転資金“部分が手元に幾らかは有ることになります。(会計用語的には概ね手元流動性と考えてよいと思います)

上記の“お金“は自分で持っているよりは通常、銀行等に預けるかすることになります。


そこにおいてその“お金“を“運用ないし一時的な預け場所“とする“金融市場“が必要になってくることになります。(逆の意味で企業等が借入する必要もありますから)



そこでその“金融市場“に入るのはそのような企業のお金だけではなく

③勤労者の当座必要でない“貯金“部分や

④又“富裕層“の人達の余裕資金がその“金融市場“に入る事になります。

上記が“金融市場“に入ってゆくお金です。






▼金融市場から出るお金▼


では逆に出る−借入はどうでしょうか?

まず

①企業の設立としてのお金  これは通常株式会社と考えれば“株式“に なるということでしょうか

②企業の借入と言う事になれば“社債“等と言う事でしょうか。


③その他、企業の運転資金


④個人の借入(住宅ローン等)と言う事になります。



ここで金融市場の場合、“銀行等“が有るとそこに金融用語で言う“信用創造“と言う事が有りますが、これは預金を貸出しそれが又他の銀行の預金になり増えて行くと言う事ですが、若干議論が有るようであり、又この問題を考えるのには直接必要では無いのでそれを度外視しして考えます。


上記のお金が今度は貸出し等になって初めに説明した“物−生産“の市場に入ってゆくことになります。






上記、見ましたように“物の市場“と“金融の市場“は繋がっていると言う事がお分かりいただけたと思います。





以下次回

尚、本稿は概ね二日置き位に投稿する予定です。