景気政策入門講座−2 そもそも“不況“とは何か


 本日、この題での2回目の投稿を行いたいと思います。本投稿は前回説明しましたように大学へ行かなかった方(金銭的理由等で行けなかった方)、又大学も経済系以外の学部に入られた方に解るように書いてゆきたいと思います。(全体で十数回程度以内で書いてゆきたいと思います)

  ■そもそも不況とは何か■


まず、テーマの内容であります“不況“と言うものの実質は何か?と言う事がまず問題となると思います。(説明を解りやすくする為、当分“外国−貿易等“は考慮の外に置くこととします)


一般に“不況“と言う場合、まず


①“物が売れない“と言う現象が頭に浮かぶと思います。サービス業で言うと“お客が来ない“という現象です。やや経済用語風に言うなら“実物面“での流通、販売に停滞が生まれるとも言えるかもしれません。−この“実物“と言う表現は“貨幣・通貨“的側面に対応する言葉で“実質的な物“を指します−自転車・車・食料・機械等です。
その意味では“サービス“はややずれるかもしれませんが“実物に付随する物“と考えて頂ければ良いと思います。


②次に起きる一般的必要的現象は金融面−言葉を変えて言うなら金融市場−“株式等証券・預金等を融通させる“市場“です−において混乱 一般的には価格の下落が起きる事と言える思います。これは詰まる所、その“市場“に“お金“が入ってこない事から起きると言えます。



上記、①、②、がまずは基本的現象といえると思います。
これについて“物価の下落、上昇等は“と言う疑問も浮かぶかも知れませんが、物価の“下落“等はある意味“通貨的現象“であり“不況“にどちらが伴うかはその時々で両面有ります

例えば19世紀のイギリスでは金が基本通貨でしたが“不況“の場合概ね物価は下落しました。その逆は第一次大戦後のドイツで大変な物価上昇が起きた事は知られていますが、その時に不況が有りましたし、最近では1970年代に起きた不況は物価の上昇を伴いました。



上記、総合するに“不況“の現象は

①“物が売れない“
② 金融面、その市場である金融市場での“お金“が無くなる現象

この二つが基本現象ととりあえずは考えて良いと思います。

以下次回へ




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